第1章 リカとアンジュ

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僕はと言えば 玉虫とアンジュの横顔に 行ったり来たり視線をやって。 考えあぐねていた。 「ねえアンジュ……」 何て言えば うまく通じるだろうかと――。 「汗をかいてるよ。暑い?」 「あ……」 しかし 甘い眼差し。 白い歯を見せて 「上着を脱げよ」 有無を言わせず アンジュは僕の着ていたパーカーのジッパーに手を掛けた。 「アンジュ……」 今は――いけない。 「ほら、脱げ」 だけどそんなことお構いなし。 戸惑う僕を挑発するように見上げて アンジュはゆっくりと僕の肌を露わにした。
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