【絶対なる】過去【支配3】

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それから頼くんからの着信も出れないし、メールも返せないまま。 やがて、連絡は途絶えて音信不通に。 青春時代の一年間を一緒にいたのに、あんな幕の引き方って虚しい。 結局私は、 頼くんから付き合ってほしいって言われなければ、思いを伝える勇気もなかっただろうし、 ずっと臆病なままだったってこと。 本当のことを頼くんの口から確かめる勇気もない臆病者。 「わたしって……ばか」 写真を見つめながら呟く。 いくら十代の頃の話っていったって、不器用すぎでしょ。 あの別れのあと、誰とも付き合えなくて、やっと付き合えた相手は後姿が頼くんと似てる男性。 ハワイ旅行に行く前にフラれちゃったひと。 多分、私の気持ちの中に違う誰かがいたこと、何となく感じてたんじゃないかなって思う。 〝異性として好きかどうか分からなくなってきた” って言われても仕方ないよね。 私が100%の気持ちで付き合ってなかったんだもの。
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