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だって、
まともに顔なんて合わせてしまったら―…
ドキドキと鼓動が増す心を感じながら、
時間は経過し、
その夜、営業部・経営管理部主催の若槻総支配人の歓迎会が始まってしまった。
「若さ―…若槻総支配人、ビールをどうぞ」
「若槻総支配人、熱燗もありますよ」
遠ーくの上座では、営業部・経営管理部各課の女性社員達が群がっている。
一応、私は幹事役だけど、お店や料理の手配はちゃんとしたし、会の進行役は営業部のノリのイイ男性社員に任せたし、
ここまで来れば、ほぼ任務終了。
あとは、この下座で大人しく飲み放題のお酒を飲んで、お料理を食べて、
では解散!二次会は各自ご自由にどうぞ!
と言うだけ。
早くお開きの時間にならないかな~…
なんて腕時計を気にしていたら、
「ちょっと来栖サン、幹事がこんな隅で地味にいちゃダメでしょー?ていうか、若様にお酌行っていない独身女子はアナタくらいよぉ?」
どうやらほろ酔いっぽい主任に目をつけられてしまう。
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