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そんな私の言葉に若槻総支配人はというと、
「俺が何処で誰と居ようが俺の自由だね」
と、またツンとした態度で返してくる。
会員制Barで水割りを片手にサラッと言っちゃうところがまた……何とも……
って。
いかん、いかん。
また困った症状が出てきそうだった。
ロンググラスを両手に持って、グッとカシスオレンジを飲む。
「で……私に何か御用ですか……?」
二次会にも行かずに私をここまで引きずってきた理由は一体、何なのだろう。
もしかして―…
「あの、私との過去の事だったら気にしないで下さい。誰にも言いませんし、私も意識しないので」
って、めっちゃ意識しまくりだけど。
もし、若槻総支配人が私との過去を気にして個別に話がしたかったのなら、口ではそう伝えておくのが一番良いだろうって思った。
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