【絶対なる】過去【支配3】

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私は頼くんの、 スラッと伸びたモデルみたいな長身が好き。 濃茶の魅力的な瞳が好き。 綺麗に通った鼻筋が好き。 意地悪く口角を上げる唇が好き。 あの柔らかな髪の毛が好き。 背中に薔薇とか胡蝶蘭とか百合とかしょってそうな超絶美男子なのに、性格俺様で強引で意地悪いとこも好き。 冷たい瞳で人を見下すとこも、 小馬鹿にした視線を送ってくるとこも、 お腹に甘く響く低音ボイスでクソ意地の悪い言葉を吐いちゃうとこも、 全部、 好き! そう。大好きだった…… キューンと胸が甘く疼くと、グレープフルーツみたいに甘酸っぱい青春の思い出がよみがえってくる。 私と頼くんが出会ったのは高校で。 入学当初から容姿端麗、頭脳明晰、実家金持の三拍子が揃った頼くんは目立ちまくっていた。 靴箱や机には毎日のようにラブレターが投函され、 「一度だけでもいいから抱いてください……っ」 なんて大胆なアタックをする女子もいた。 そんな完璧でモテモテな男は同性から嫉妬や反感を買ったり、嫌われたりするものかと思うけど、 頼くんの場合、どんなに冷血でも偉そうでも、男子からも好かれ崇められてしまうという―… 遥かに違う次元にいた存在だった。
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