【絶対なる】過去【支配3】

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突然の言葉に、 「・・・・・・」 また思考が停止してしまう。 「だから聞いてる?」 「は、はい」 「もしかして俺、ふられるのかな?」 「ま、まさか……!私だってずっと若槻君の事が……!」 「俺の事が?」 若槻君は私の心の中なんてお見通しかの様な表情で見てる。 「言ってよ、来栖さん」 「わたし、は……」 心に秘めてきた想いは若槻君には見透かされてる。でも、 口に出してよ。 言葉にしてよ。 と、若槻君の瞳が求めてる。 「若槻君が好きです……っ」 ああ、ついに言ってしまった。 初の告白は、予行練習もイメトレもない、突然の流れ。 この状況と自分の発言に顔を真っ赤にしてしまうと、 そんな私の頬にそっと手を添えて、 「よろしく、希穂」 そう名前を呼んでくれたこと、今でもはっきりと覚えてる。 あの若槻君と私の交際の始まり。 究極のモテ男、若槻頼近。 校内では誰も彼の彼女の座を射止めた女子はいなかったから、私の存在はあっという間に知れ渡り、 「あ、若槻君の彼女だ」 「若槻先輩の彼女ってあのひと?」 「うわ、若槻君と一緒にいる!あの二人、本当に付き合ってるんだ」 周知のカップルとなった。
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