24、ユスリ

2/11
前へ
/40ページ
次へ
今度は耳を塞ぎ、岬先生の言葉をシャットアウトしようとすると、 また、 場面が変わった。 私が居るのは、職員の靴箱がある場所。 目の前には私の靴箱があって、そこにはぐちゃぐちゃに踏みつぶされたパンが沢山置かれてある。 〝ねぇ、いい加減、別れてくれる気になった?” ビクッとして振り返ると、今度は深見さんがいた。 〝あんたの事なんて誰も認めてない。悠馬はこれからもっともっと輝ける存在なの。あんたが傍にいると悠馬の価値が下がっちゃうのもわかんないの?” そんな言葉が私に向かってぶつけられると、 何処からか、 〝きーえろ、きーえろ、きーえろ” 〝消えろ” という大合唱が聞こえてくる。 周りを見ると、昨日の夜、私を押し倒した人物と同じ覆面をつけた人が大勢いた。 私を取り囲むようにして、追いつめてくる。 やめて…… 本当にもう、 「やめてー…っ!」 耳を塞いで蹲り、大声で叫んでいた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加