24、ユスリ

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「繭子さん―…!?」 ハッとして、大きく目を開けていた。 今、私の瞳に映るのは、 「ゆうま……」 大切なひと。 「大丈夫?だいぶ魘されていたけど―…」 「わたし……」 「怖い夢を見たの?」 「―…」 怖い―…夢だった。 けど、夢で良かった…… 「だいじょうぶ……夢……だから」 「ミネラルウォーターを持ってくるよ。飲んだら少しは落ち着くかもしれない」 悠馬はキッチンに行くと、グラスにミネラルウォーターを注いで持ってきてくれた。 「はい、繭子さん」 「ありがとう―…」 一口飲むと良く冷えたウォーターが喉に入っていくのが気持ちよくて、ゴクゴクと飲み干してしまう。 「まだ、気分が優れない?」 「ううん……大丈夫。それより、もう朝なの……?」 「夜明けまではまだ少しあるよ。眠る?」 「悠馬は……?もう仕事に行くの?」 昨晩はバスルームから出た後、パジャマまで着せてくれて、髪の毛もドライヤーで乾かしてくれた。 その後は、悠馬の腕の中で眠りについた。 〝大丈夫。繭子さんの傍にいるよ” 何度もそう、囁いてくれた気がした。
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