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「もしかして昨日の職員会議からの帰りですか?」
「は、はい……」
「躓いて転んでしまったんですか?」
「ええ……はい……」
「気をつけなきゃダメですよ。こんなに白い肌に傷がつくなんて私だったらショックで泣いちゃいそうですから」
岬先生が私の手を持ち、甲を撫でてくる。
「早く良くなりますように。おまじない、かけておきましたからね」
にっこりと岬先生が笑うと、ヒュー…と冷たい風がふき、枯れ葉が舞い上がった。
「さ、急いで登校しましょう。でも、転ばないように気を付けて下さいね」
「気を……つけます……」
私と岬先生は学校へと急いだ。
岬先生と会話するだけで、こんなにも緊張してしまうなんて―…
国語の授業も、2-2の担任も、ちゃんと一日、教師として仕事をしなければいけないのに。
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