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「うわー」
叫び声と共に、何かが私の腰にぶつかってきた。
「きゃー」
私は悲鳴をあげながら、その何かを必死ではがそうとするけれど、全くはがれないどころか益々腰にしがみついてくる。
これって噂の………
私は怖すぎて、自分にしがみついているものを見ることが出来ない。
しばらく悲鳴を上げ続けて、はたと気づいた。
お化けとか幽霊って、こんなに温かいの?
私の腰を押さえ込み、胸の下辺りに何かをぐりぐり押し付けているものは私より温かい。
私は恐る恐る目を開けてみると、そこには私に抱きついて頭をぐりぐりとこすり付けながら、未だに叫んでいる男子がいた。
制服着てるって事は、ここの生徒だよね。
何だか見覚えのある横顔をぼんやりと眺めた。
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