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ガタガタ震えている安藤君がかわいそうになり、なるべくそっと声をかけた。
「安藤君、お化けはいないよ」
私の声にぴくりと反応するものの、安藤君は私から離れようとはしない。
「もう大丈夫だよ。だから、顔を上げて」
私はそっと安藤君の頭を撫でてみた。
男の子の髪の毛ってもっとゴワゴワしてるかと思ってたら、以外とサラサラで気持ちいい。
何だか大型犬を撫でているみたい。
頭を優しく撫でていると、いつの間にか安藤君の震えは止まっていた。
今なら聞いてくれるかな?
『安藤君、大丈夫だから、顔を上げて」
私の言葉がやっと聞こえたのか、安藤君がゆっくりと顔を上げた。
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