12人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれ、僕……」
「あなたは、1年の安藤君でしょ?
私は2年の川端(かわばた)です」
「え、川端……先輩?」
「そうよ。お化けじゃないでしょ」
安藤君は辺りをキョロキョロと見回すと、ほっと息をついた。
「あの……そろそろ離れてもらってもいい?」
私の言葉で自分が何をしているのかに気がついた安藤君は、慌てて私から離れた。
「ご、ごめんなさい。
僕、うっ…………」
勢いよく離れたために、安藤君は足がもつれて床に尻餅をついてしまった。
「大丈夫?」
「はい、なんとか」
お尻を押さえて立ち上がった安藤君は、恥ずかしいのか真っ赤になっている。
最初のコメントを投稿しよう!