どうしよう

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 「どうしよう。ケータイ持っている手震えるー。ああそうだ、このケータイ、買い換えないと。そうだ、私ってこういうことすぐに忘れるからダメなんだ。この間だってやばかったし。ああ、ダメだダメだ。お金、お金、わからないけど、お金いる。」映っているメイドカフェの募集を見た。「嫌いじゃないし。メイド服。あ、オタはきらい。でもアキバまでお金かかるよなあ。ま、いいか。ていうかアキバじゃなくてもメイドになれんの?」  そこまで考えて、私は目をそらした。  最近、調子が悪い。ってか、やばい、マジで。なんか考えがまとまらないし、ウツっぽい。5月だからかなー、と思う。五月病マジやばい。  てか、メイド喫茶よりお金をもらうなら、やっぱフーゾク?いやいや、それはないっしょ。フツー。ナイナイ。私はわざと頭を振って頭から考えを捨てようとした。でも、考えが離れてくれない。昔からそうだったけど、最近いつもそうだ。私の頭ん中は悩み事でいっぱいだ。  はーあ。ため息をつく。  「フーゾクって、知らない人とセックスすんだよね。きも。イケメンでもきついよそんなん。つーかわたし面食いじゃないし。割と。ねー、わたし面食いじゃないよねー」私はマリに話しかけた。マリはすごくきれい。マリはいつでもわたしの話を聞いてくれる。マリは、マリは、わかってる。  マリは、ニンゲンじゃない。ケータイだ。 いかれてる。私って。わかってる。でも、やめらんない。リスカとか、そーいうのに似てんのかな、と、思う。やばいけど、これやめたらもっとやばくなりそう。  やばくなるって、具体的にどうなんの。 わたしはまた頭を振った。考えを、捨てなきゃ。また目をそらす。問題から、目をそらす。    
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