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2 えたいのしれないひと
自販機につきそう。なんの変哲もない、ただジュースを売ってるやつ。あと5メートルで自販機につく。
うっ
私は歩みを止めた。自販機に寄り掛かっている男が、ひどく私の警戒心を奮い立たせた。
つまり、簡潔に言うと、
自販機にヤバいやつがいる。
なんというか、髪もボサボサだし、シャツもよれよれだ。少し臭うし。
逃げようとしたら、目があった。意外に澄んだ目をしていた。
じりじり近づいてくる。
やばいやば「あなたもなんですね!?」
男が興奮ぎみに叫んだ。なんだこの人。
「あなたも全国小銭拾いの会の人なんですね!」
うわあ、完全に痛い人だと私は思った。
「いや、違いますから。全然そういうひとではないんで」
完全に面倒な人にかかわっちゃった。つーかほんとに細いな。体。
とか考えていたら男は倒れた。
うわ、死んだのかな。救急車とか呼ぼうか。
仕方なく、私はその男を助けることにした。
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