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 俺は春樹の肩を抱き寄せ、そっと唇を重ね合わせた。 「は、あ、んんっ。」  始めは啄ばむ程度の口づけが、いつの間にか、どちらからともなく濃厚な物へと変化した。  シャツの上からそっと胸を摩ると、春樹の体はビクリとした。  唇を離そうとする春樹の頭を左手で押え、右手は胸の尖りを摘まんだ。クリクリといやらしく弄ってやると、春樹は内腿をすり合わせた。どうやら感じ始めたようだ。  俺は手早くシャツのボタンを外すと、もう一度尖った部分を弄った。綺麗なピンクだったそこが赤く腫れあがり、ツンと先端を尖らせた。 「いやらしいな。昼間からそんなに誘ってどうする。」 「違っ・・・。これは、智樹さんがあっん・・・。」  必至に言い訳する春樹の胸に俺は吸いついた。 「智樹さん。ダメ。」 「何がダメなんだ。」  春樹は俺の唇を離そうと、体を押し返してくるが、全く力が入っていない。  俺は先端を軽く噛んだ。 「んんっ。」  すると、春樹は体を仰け反った。そのせいで、大きく胸を突き出した。 「どうした、そんなに突き出して。そうか。もっと弄ってほしいんだな。」 「ち、違っんんっ。」  俺は先端を摘まむと、指の腹でクリクリと転がした。  春樹は内腿をギュッと縮めた。  左だけを弄っていたにも関わらず、右もツンと尖り、弄ってもらえるのを今か今かと待っているようだった。それでも俺は意地悪く、左だけを弄り続けた。 「智樹さん。もう、嫌っ。」 「何が嫌なんだ。気持ちいいの間違いだろ。」 「そこばっかりっ。」  春樹は俺を押し退けようとしていた手で、右胸と下肢を触ろうとした。  俺はその手を掴んで遮ると、ソファに押し倒した。 「自分で触るのは反則だぞ。どうして欲しいか、言ってみろ。」 「さ、触って・・・。」  春樹は顔をフイッと反らし呟いた。 「何処を?」 「ち、ち・く・び。」  春樹の顔がだんだんピンクに染まっていくのがわかった。
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