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「もしかして…本物の悪魔??」
『うむ。私は本物だぞ』
マ、マジか…。
『お前の願いを申してみろ。一つだけ叶えてやろう』
「う~ん」
俺は少し考えた末…
一つのお願い事をしてみた。
「あのー。
今、『花粉症』『オークション』『ニュース』『占い』の四つのお題全てを使って短編小説を書いてるんですけど、全く書けなくて…。代わりに書いてくれませんか?」
(よく考えたら、悪魔に『コンテストに優勝させて下さい』と願った方が手っ取り早かったんだけど、テンパってて思い付かなかった…)
『よし。分かった。
それで…報酬の事なんだが』
「あ、悪魔が欲しがる報酬って、確か死んだ後に魂を貰うってヤツですよね?良いですよ。どうせ、死んだ後の話だし。俺は生きてるうちに小説で成功したいんです」
『いや…。
お前、まだ若いだろ。死んだ後の魂を貰うとなれば…私はこの先、何十年もの間、お前が死ぬまで待ってなきゃならん。だからどうだろう。今回の報酬はお前の寿命を先に一年だけ貰うって事で。確かに寿命は一年縮まるが、今日明日どうこうなるって訳じゃないぞ』
「え?」
俺は、カナリ迷ったが…
「分かりました。それで良いです」
と、思い切って了解した。
『よし。じゃあ少し待っておれよ…』
悪魔は、そう言うとブツブツと呪文らしきものを唱え始めた。
数秒後…
何と!
パソコン横のプリンターが勝手に『ブゥーン』と作動し始めて!
一枚の紙を吐き出したのだ。
見てみると、そこにはこう書いてあった…。
~~~~~~~~~~
『R氏は、朝食の準備をしながら朝のニュース番組を見ていた。
アナウンサーがニュースを読み上げる。
「先日、発見されたダボンチの幻の名画が来週、いよいよオークションにかけられる事になり、相当の高値が付く事が予想されます」
「…幻の名画か…」
R氏は、ふと絵画が好きだった昔の恋人の事を思い出した。
「さて。花粉症の季節です。外出の際はマスクなどの対策を十分に行って下さい。それでは、今日の占いコーナーはCMの後で」
番組がCMに入った。
R氏は朝食を食べながら、昔の恋人の事を考え続けていた。
「彼女…元気にしてるかなぁ…」
R氏は…
久しぶりに彼女に会いたくなったのであった………。』
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