19人が本棚に入れています
本棚に追加
家に帰ると、弟のユキオが母と会話する声が聞こえた。
「…今日、学校で、清水の姉ちゃんって、すげえ美人だって、話になって…」
「…それで…」
と、母の声。
「…オレに姉ちゃん紹介してくれって、言われたんだけど…姉ちゃん、紹介で
きるわけないだろ…あの性格だから…」
…ナ、ナニイ??…
「…そうねえ…」
母が答える。
「…だから、直接告白しろって言ったんだ…オレ、姉ちゃんに関わりたくない
から…」
…か、関わりたくない??…
それが血を分けた、この世にひとりきりの姉に対する言葉か…
「姉ちゃん、美人だけど、中身はゼロだから…」
最初のコメントを投稿しよう!