19人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
その大柄なアタシがナオの手を引っ張ると、ナオのか細いカラダが、アタシの
強い力に耐えられず、無理やり引きずられる。
「…おい、清水、お前、いい加減にしろ…」
ナオは必死に抗議の声を上げるが、アタシに引きずられるように、廊下に出
た。
「…ちょっと、なんだよ、清水…まわりの目もあるから…頼むから、やめてく
れ…」
ナオが泣きを入れる。
だが、そんなことはアタシの知ったこっちゃない。
本当は人目のつかない場所まで、連れて行くつもりだったが、そこまで、歩く
のは面倒だ。
最初のコメントを投稿しよう!