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か細いナオは廊下にうずくまり、ゲホッ、ゲホッと咳き込んでる。
「ケッ、チンケな男だぜ!」
アタシは捨てゼリフを吐いた。
「これに懲りて、二度とアタシの前に顔を出すんじゃねえぞ!」
アタシは通告する。
「…だ、誰が、お、お前なんかに…ゲホッ…ゲホッ…」
ナオは咳き込みながら、言う。
「…ナニイ…」
アタシは頭に来て、咳き込むナオの頭を足で蹴った。
それで、ジ・エンドだった。
その日が、ナオのこの高校での人生を終えた日だった。
その日を境に、ナオは高校に顔を出すことはなくなり、休学か退学した。
風の噂では、家に引きこもって、外に一歩も出ない生活を送っているという。
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