第1章

4/27
前へ
/27ページ
次へ
「アタシ、ミガズリーのチョコバーが食べたい。家を荒らしまくって、チョコバーをくれないかぎり暴れまくろうと思うの。いい考えでしょー?」  シナー姉さんが舌を出して、べろべろと言った。  キム姉さんのギャハギャハという笑う声といっしょに、関節の骨がぎしぎしと興奮した音を立てた。 「あんたはどうするの、キャシー」  シナー姉さんがあたしに聞いた。 「あたしは人間に混じってお祭りを楽しむわ」  ハロウィンの夜は特別だ。  なんていったって、人間に一番近づける日だから。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加