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人間の身体は、食物を食べ、栄養を摂取するようにできている。
では、参考書を食べてしまえば、あるいは身に付くのではあるまいか?
到底、馬鹿な考えではありましたが、やはり男の頭はパンクしていたのでしょう。
早速手元にあった、模擬試験の問題用紙とその解答を、小さくちぎってムシャムシャと食べ始めました。
紙の匂いが鼻につきます。
そこで男は紙片を、傍に置いた眠気覚ましのコーヒーに浸して、さらに食べ進めていきました。
コーヒーを含んだ紙は匂いも気にならず、軟らかくなって、食べやすいくらいでした。
問題用紙、解答用紙をきれいに食べ終わった男は、さすがに馬鹿なことをしたと、紙片で満たされた腹をさすったのですが、不思議なことに妙な満足感を感じました。
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