第1章

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・・・・・・・・・・・・・・・・・ ところで、王さまあんたが乗ってるのはショベルカーじゃないよ。それにそれは地蔵じゃないよ 「つまらん。そんなものは処刑しろ」 「そんな。そんな。王さま」 「これからです。これからなのですよ・・・」 ///////////////////////////////////////////  王さまの目はとてもきれい。  いつも二つのブルーサファイヤがきらきらしてて、本物の宝石みたい。王さまの好きなところを一つあげなさいと言われたら一番最初に思いつくくらいにお気に入りだった。  ところが、ある日の朝食の席でのこと。  お皿の上のパンケーキにはブルーベリーが二つあるのに、王さまのブルーサファイヤは一つしかなかった。  王さまの片目のブルーサファイヤが消えていた。  今、王さまの目のかわりにあるのは真っ黒なくぼんだ穴だけ。 「王さま、どうしちゃったの? もう片方のブルーサファイヤがないよ?」  わたしがそう聞くと王さまが低くうなった。
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