2410人が本棚に入れています
本棚に追加
布団の片付けが終わると、反省室はシーンと鎮まってしまった。
「朝食を持ってきました」
ドアをノックして、用務員さんが朝食をテーブルに並べてくれる。
「木下さん、朝食食べよう。
お腹が空いてたら、ますます弱ってしまう。
テーブルは男子とは別にしてあるし、反対方向を向いてるから」
布団の中の木下さんに声をかけた。
いくら里中君が犯人じゃないとしても、男子と顔を合わせるのはつらいだろう。
「あの子どうしたの?
何かあったなら、先生に報告してくるから」
用務員さんが、布団から出てこない木下さんを見て聞いてきた。
「大丈夫です。
彼女、ちょっと体調が悪いだけですから」
最初のコメントを投稿しよう!