7月

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「青葉学園の誰が薬を入れたの。 校長先生?」 気になっている事をみんなに聞いてみた。 「校長先生が何も知らない事はありえないだろうな。 ただ、この前官房長官が来てただろ? もっと、政治的な事が絡んでるじゃないかな。 俺たちをスパイにする為、人を信じないようにするとか………」 隼人君の話に、みんながシーンとなる。 たかが一高校生が政治的な陰謀に巻き込まれるなんて…… 「私達、無事に卒業出来るよね?」 佐々木さんが不安そうに言う。 大丈夫よ。とは言えなくて、何も答えられない。 「みんなで信じ合えばなんとかなるさ。 今回だって、みんなが疑心暗鬼になれば、大変な事態になってただろ? 今大事な事は信じ合う事だと思う」 隼人君。その通りだね。 もし、里中君を疑ったままだったら、里中君を先生に突き出していたから。
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