7月

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本当に他の場所に隔離されただけなのかな? まさか…… 2年生と3年生は、入学当時は120人いたはずなのに、今は100人を切っている。 それはどういう事なのだろう。 青葉学園を退学して、他の高校に転入したのならいいんだけど。 「まあ、あなた達は大丈夫そうね。 安心したわ。 みんな仲良くするのよ」 用務員さんはそう言うと、さっと食器を下げ、反省室から出て行った。 「今の話、どう思う?」 里中君がみんなに向かって質問する。 「最後、たった1人しか残らないって怖すぎるな」 隼人君の顔が引きつっている。 「一度疑いだしたら、誰も信じられなくなるのはわかる気がする。 だって、私がそうだったから」 木下さんは下を向きながらも、みんなに聞こえる声で話した。
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