7月

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私は、呆然として、どう反応したらいいのかわからない。 反省室に後3日、一人ぼっち。 そんなの耐えられない。 でも、誰かを選ぶなんて私には出来ない。 ……………………… 誰も声を発しない。 どうしたらいいの? 隼人君と目があうと、大粒の涙があふれてきた。 どうしてこんなひどい事に。 「俺が残るから、みんな心配するな」 隼人君が口火をきる。 「そんな、それはダメ。 じゃ、私が残るから」 これ以上隼人君に迷惑をかける訳にはいかない。 「梨沙ちゃん、俺は男だから大丈夫だから。 たった3日間くらい余裕だし」 隼人君がニコッと笑う。 そんな! 思わず、みんなの顔を見回した。 木下さんと佐々木さんは顔を伏せたまま、里中君は私と目が合うと顔を伏せた。
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