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教頭先生の足音が離れていったのを確認して、隣の佐々木さんの部屋との壁をノックする。
「佐々木さん。聞こえる?」
少しすると、佐々木さんの声が聞こえてきた。
「聞こえます」
「良かった!
こうやって話せるなら、1人きりじゃないね」
嬉しくて、里中君側の壁もノックして話しかけた。
「聞こえる。
これなら、3日間乗り切れそうだ。
木下さんにも伝えるよ」
「お願いね。
木下さんが1番泣いてたから心配なの」
「わかった」
里中君は返事をすると、木下さん側の壁に移動したみたい。
これで、さみしくなったら話せる事がわかった。
少し安心したと同時に、もう2度とこんな目にあいたくないと思う。
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