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「里中君、もうどうしていいかわかんない。
次は私……」
涙が溢れてきた。
「俺、諏訪さんが不安なら、ずっと話していますから。
それが、隼人さんが残ると言った時、自分の事を考えて何も言えなかった俺の罪滅ぼしです」
「里中君、ありがとう」
不安で仕方がなかった心が、里中君の言葉で少し落ち着いていく。
里中君は言葉通り、一晩中話していてくれた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
数時間後、窓から朝日が差してきた。
だけど、私は、8時に用務員さんが朝食を運んできてくれるまで、何も出来ずぼーっとしていた。
用務員さんに声をかけられて、はっとした。
佐々木さんに昨晩の事確認しないと。
朝食がテーブルにセットされ、用務員さんが出て行った後、佐々木さんの部屋の壁を叩く。
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