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 ガクリと肩を落とす陽希。 「リアクションと言われてもな…………」 「1億5000万だぞ!! ちょー大金だぞ!! 普通驚くだろう!!?」 「いや、だって、お前驚くなよって言ったじゃん」 「確かに、言ったけどもさ。そう言うのってフリじゃん。もっと驚けよ!」 「わかった。わー、すごぉい。大金だー(棒読み)」 「あからさまな棒読み!?」  と、陽希の自慢話に付き合いつつ珈琲とトーストを用意しテーブルに並べる。 「アホな会話はここまで、金を払うってんなら飯くわせてやるよ」 「アホな会話ってなんだ! まったく、食い逃げしてやるぞ!!」  出されたトーストにがっつく陽希。勢い余って本当に食い逃げしそうだ。 「食い逃げしら、地獄の果てまで追いかけて請求してやる」 「お前なら、本当にしそうで怖い」
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