月夜の晩酌

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 なぁ、おやじ。  俺さ。  謝らないよ。  おやじを殴ってごめん。  家を出てごめん。  あれから一度も顏を見せなくてごめん。  そんなこと、あんたも望んでいないだろ?  そんなこと言ったら、あんただって、「嘘をついて悪かった」「お前を探さなくて悪かった」って言わなきゃいけないもんな。  だから、俺からアンタに伝えたいのはたった一言だけだ。  おやじのお陰で、今の俺がある。  ありがとう。  
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