四つの鳥居

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「そんな事せんて」 ヒソヒソ話のつもりだったが、思いっきり聞こえていたらしい。 「確かにそんな理由や、寝首を掻かれるかもしれん、分け前が減る、なんて理由で単独でやっとるハンターが大半やけど、自分は協力するがモットーや」 「う…」 本音なのか建前なのかは判断出来ないが、どことなく自身の小ささを知らされる。 「スミマセン…」 「うんにゃ、こういう場合は自分からやな」 ポケットから取り出したのは、シルバーアクセサリーのような物。 五十センチ程のボールチェーンの両端に、リングと細長い錘のような物が着いていた。 「こんな趣味を長い事続けとったらな、こういうモンも使えるようになるんや」
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