297人が本棚に入れています
本棚に追加
リョウ君の家は、みつお君ち程ではないけどお洒落で大きい家
手首を捕まれたままスルスルと
二階のリョウ君の部屋に連れていかれた
｢リ、リヨウ君？今日おばさんは？｣
｢仕事｣
あっそう……
リョウ君の家は母子家庭
リョウ君のお父さんは私が産まれてすぐ、
病気で亡くなったから覚えてない
リョウ君のお母さんは、
芸能関係の会社の社長さん
幼いリョウ君を育てる為バリバリ働いていたけどいつも留守がち
そんなリョウ君は
小さな頃から倉田家に預けられていた
最近は自分でご飯を作っているのか
前程来なくなったけど
ほぼ、倉田家の一員だった
バタンって乱暴にドアを開けて
リョウ君の部屋に通されると
手首をゆっくり放された……
リョウ君の部屋、小学生以来だなあ…
モノトーンで統一された広い部屋
生活感がないその部屋は寂しく思えた
はあ～と深いため息
ベッドに座るリョウ君が
ツンツン立たせたシルバーの頭を
バリバリかいている
｢…………………で？｣
……………………で？
｢なに、隠してるんだ？みいちゃん？｣
凄みのある妖艶な微笑にドン引き
目がね？笑ってないよ？リョウ君………
最初のコメントを投稿しよう！