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車内は動いているのかわからないほど静か
まだ午前中だというのにぐっすり
みつお君の肩を借りて寝てしまった
「……みい、起きて 」
ーーハスキーボイスが心地よい振動を頬に与えてくれた
目覚めたそこは、ーーー海?
優しくエスコートされ車を出る
海岸線の綺麗に舗装された道に 大きな船が停まっていた
ーー『タイタニック号?』
豪華客船に私の手を取り歩いてくみつお君…
―――――――マジ?
船の入り口で、従業員?らしき人が丁寧に挨拶をしてくれ、あっさり通される
人間って驚くと声出ないんだなあ…
黙ってついていく
船内は、豪華!ほんとにっ!凄い
廊下だってふかふかの絨毯が敷いてあり
ここで、私寝れるわっ!
キョロキョロする私を
お洒落な外観の部屋へ招き入れてくれるみつお君
そこは お店やさん?
大理石の床にカウンターがありいくつものドアがある
ーー???美容室?
奥から女性が出てきた
和服美人『ユキ』さんだったーーー
「お待ちしてました!お久しぶりです 美依さん」
「ご、ごぶたさしてます え~と…?」
くすくす笑うユキさん
「光雄さん、美依さん確かにお預りしました」
「うん よろしく
みい、後でな?楽しみにしてるよ」
なんの事か さっぱりわからない
部屋から出ていくみつお君を心細く見送る
ユキさんが、ニッコリすると…奥に連れていかれた
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