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「ば~か、冗談だよ」
「あ¨あ¨?」
リョウ君に掴みかかる手が引き剥がされた
「そんな、怒んなよ…悪かったな?」
ニッと笑う このヒト何考えてんだ?
ちっと舌うちして座り直す
「ま~半分は本音『倉田姉妹』はずっとオレの物だったからな……」
懐かしそうな顔
「亜依は、いつも側にいてくれたし みいはいつも『リョウ君、リョウ君』て追いかけてきて可愛いかったな」
いたずらな瞳が俺を捕らえた
「大事な妹、彼氏に盗られた兄ちゃんの心境くらいわかれよ」
俺は瓶に口付けごくごく飲んだ
「亜依さんとは、どうなんだよ?」
ん~ 曖昧に笑うリョウ君
伏せられた長いまつ毛が妖しく綺麗でみとれた
「アイツがわかんね~んだよ…」
シルバーの頭をバリバリかいてる姿は、いつも自信に満ちてるリョウ君らしくなかった
「抱いてる時は素直なんだぜ?可愛いんだけど、普段は口もきいてくんない」
ケータイをいじってみせてくれた
『ホテルいこ?』『行かない!バカ』
……………………………ナンダコレ?
「今日も振られた」
大きなため息をつくリョウ君
……………………おい、おい?
「リョウ君?…………駄目だろそれ………」
いたい子を見る目でリョウ君をみる
「完全にカラダ目当てじゃん…それ」
怪訝な顔してるリョウ君…マジか?
このヒト何でも出来るし 女だって遊んでも上手くかわしてた
このヒトの弱点『亜依さん』か?
何も、見えなくなってる
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