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何本か瓶を空にした頃、他に客がぽつぽつ入ってきた
若い女が俺達見てどこかに電話している
リョウ君目当てか?
「リョウ君酒強いね~」
「ん?そうか?みつおも強いぜ15のクセに」
目が色っぽい
「この店いいの?俺達未成年なのに酒出して」
「よくはねーけど、
ここ親父の友達の店だから大丈夫
たま~に恩返ししてやってるし」
ニヤッと 笑うリョウ君
恩返し?つーか親父って
『サカキ ショウ』
天才シンガーソングライター………
「リョウ君も歌手になるの?」
しってんの?お前……って笑ってる
「まだ、考えてねーよ先の事なんて」
まだ、『考えてない』か……
俺には『神宮寺』継ぐ選択肢しかなかった
『大工』になるなんて…
俺にとっては、夢のまた夢
だったら、好きな女くらい側に置いておきたいだろ?
「亜依さんもこの店きたことある?」
「亜依は、連れてこねーよ ここには」
クスクス笑うリョウ君
酒飲むと笑い上戸になんだな
――――――――
ガヤガヤと女の集団が入ってきた
俺達をチラチラ見ている
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