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『ふ~ん』って聞きながらも、料理をバリバリ食べる哲っちゃん
げげっ 無くなる!慌ててチキンを頬張った
プッと人の顔見て笑う哲っちゃん
「スゲー顔だな?ま、プレゼントは神宮寺がいらねーって言ってんだろ?ほっとけよ ユキさんが今日くるのは別件らしいしな」
時計を、チラッと見る
ーーー別件?
そこにちょうどユキさんが現れた
「すみません!御呼びだてしてしまい申し訳ありません」
哲っちゃんに促されて座るユキさんが、ご丁寧な挨拶をしている
丸いテーブルなので二人がよくみえた
目付きの鋭いワイルド~な哲っちゃんと、和風クールビューティーなユキさんは、とってもお似合い!
『極道の若夫婦』?
「あ?てめ~!誰が『極道の若夫婦』だって?」
ええ?考えてる事……駄々漏れした? フキゲンな哲っちゃんと赤くなるユキさん
「センセ~照れないで?お似合いって事だから」
うつむくユキさん
「私みたいなオバサンとそんな事言われたら、西條先生が可哀想よ?」
「え~!オバサンじゃないよ?ユキさん綺麗だし!パッと見たら哲っちゃんのがオッサンだよ!!?ねえ、センセ~?」
「…………………まあな」
ビミョーな顔した哲っちゃんと、必死な私を可笑しそうに笑うユキさん
いつも、キリッとしてるけど笑うと可愛いんだ……
その様子を静かに見ていた哲っちゃんの目が、優しく色づいていた
「で? 倉田に渡して欲しい物って 何ですか?」
ハッとしたユキさんがオズオズと紙袋をだした
「光雄さんに渡して下さい……私が焼いたケーキです」
真っ赤になるユキさん………
………………………………………………………………………
(チーン)
「ユキさん?あの~?わざわざ呼び出したのって……その…これだけ?」
すみませんっ!すみませんっ!て恐縮するユキさん
「直接みつお君に渡せばいいのに~」
不思議な顔の私と困った顔のユキさん
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