王子様の課外授業7

2/3
前へ
/513ページ
次へ
薄暗い機内 予定変更してイギリスへ行く俺と父 二人きりは初めてだったが イヤホンをして会話を遮断しようとする 「倉田家は面白いなあ?」 機嫌がいいのか珍しく話しかけてきた アイツ(俺の母)が他人に心許しているの初めて見たと表情はわからないが嬉しそ うだ 「光雄のお気に入りはまだまだだなあ 涼影合格したのは認めるが…… 世間にはまだまだ出せないぞ? どこかのお嬢さん貰った方が楽じゃな いか?」 「ああ?」 苦笑する父 「あの娘は、いわゆる『野の花』だろ? お前といて色褪せないか心配なんだがな?」 けっっ 「みいが…『野の花』?アイツがそうだったら、『ドクダミ』じゃね? 鈍くて強いの本人わかってねえし 俺をコケにしやがって~ アイツは断じて色褪せるタマじゃねえ」 ブツブツいってる俺に 珍しく吹き出す父 「あの娘の考えている事が表情で手にとるようにわかったがな… お前と歩むには子供すぎだ あの娘さんの姉さんは駄目なのか?」 怖い男がいるからなあ…… 「みいじゃなきゃ駄目だ!これだけはゆずれねえからな? 『神宮寺』は興味ねえけど 俺が何とかしなきゃ働く人と家族守れ ないんだろ? 何とかするさ……」 父親が不思議そうにみていた 「倉田家に行く時は、どうかと思ったがな 無駄な事ではなかったな… 仮に――――――」 ーーーーん? 「お気に入りがお前の手でファーストレディーになったなら…………」 父は笑う 「……いや………楽しませてくれよ?」
/513ページ

最初のコメントを投稿しよう!

297人が本棚に入れています
本棚に追加