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春休みも後一週間
バイトも大分馴れてきたけど、まだまだクロちゃんには及ばない
サッカー余り行けないみたいだし、何とかしてあげたいなあ
一番の原因は人手不足
バイトの子は入っても長続きしない
クロちゃんは、座敷が落ち着くと
手が廻らない洗い物の食器を洗ってから
帰るらしい
私は、クロちゃんママにお願いして
7時まで伸ばして貰い、5時から二時間洗い物をさせてもらった
ゴムのエプロンをして、要塞のような洗い物達を見上げた
「みい?洗い物大変だからいいよ」
クロちゃんが慌ててきた
「うん……二時間だけだけど
やらせて?……」
困った顔のクロちゃん
「達弥~せっかくだから、みいちゃんにお願いしな?オマエが夜遅くなるのを
心配してくれてるんだぞ~?」
流しで魚を切ってる調理長のクロちゃんパパが援護してくれた
赤くなるクロちゃん
「じゃあ、悪いな…頼むよ」
任せておいて~?
―――――――――――
だけど………二時間はあっという間
半分も終わらなかった
ああ……
洗っても、片付けてくれる人手がないし
まだまだ座敷から食器が返ってくる
やってもやっても最初の状態に見える
くっそ~!
「みい、お疲れ様」
クロちゃんが氷水を持ってきてくれた
「ごめんね?ぜんぜん終わらなかった」
「そんな事ねえよ!助かったよ」
嬉しそうなクロちゃん
うん…でもね?何とかしなきゃ……
「みい?ほんと大丈夫!ってゆうかオマエって以外と根性あるんだな?
男でも、キツイぜ?見直したよ」
「達弥~『惚れ直した』じゃねえのか~?」
クロちゃんパパが野次ると
調理場の人達が どっと笑った
クロちゃんは、赤くなってプンスカいってしまった
もう、ないってそれは~!
―――しかし
何とかしなきゃ…人手不足
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