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綺麗な顔に甘い笑顔をのせた
派手男が
ゆっくり俺にその顔を向ける
「誰、コイツ」
その視線が一瞬鋭く光る
「同じクラスの神宮寺光雄君
みいのマブダチだよ~」
口を尖らせる、みい
「初めまして」
爽やかに派手男と姉ちゃんに
微笑み
みいの頭を軽く撫でる
「初めまして~みいの姉の
倉田 亜依でーす
こっちは、お隣に住んでる
榊 綾太
同じ高校の一年よろしくね
『みいとみつお』なんて
なんだかお似合いだねあんた達」
感性が似ている姉妹だ
亜依さんは『着替えてくるー』と
バタバタと二階に駈けていく
「ふーん」
派手男が興味なさそうに
俺をチラット見ると
みいの食べかけの おにぎりに
かぶり付く
「うま~」
「へー……」
おにぎりを持っている
みいの手をとり
派手男が食べた上から
かぶり付く
「本当だ!みいのおいし~」
交換こしよーといって
自分の食べかけの
おにぎりを渡してやる
???の顔のみい
ブハっと肩を揺すって笑いだす
派手男
ひととおり笑うと俺に近づき
小声で
「ガキだなあ~お前」
さらに肩を組まれる
「安心しな オレが狙ってんのは
姉ちゃんのほうだ
ある意味 手強いぜ?この姉妹は」
じゃあな、と二階に向かう
派手男 いやリョウ…さん
振り向き俺に
「仲良くしよーぜ みつお君?」
と 悪い笑顔で去っていった
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