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「ずいぶん、ウソくさい笑顔じゃん
みつおくん?」
会場内に聞こえないように
若きプリンスの耳元で話す
プハっと噴き出し、わざと私の耳に
唇をくっつけて話す意地悪みつお
「みいも、せいぜい頑張って貰おうか?
ウソくさい笑顔」
息がダイレクトに当たり身を捩る
が、ここはステージの上!
会場客からは、ただのバカップル
にしか見えないハズ
みつおくんのバカ
緊張感はおさまったが
ここで『俺が守る』なんて優しい言葉を
くれないのがこの人
「ホラ…みい挨拶しなっ
後戻りできねーよ?」
わかってるってば!!
私は大きく息を吸い込むと
光へと一歩を踏み出す
彼が大好きだといってくれた
えくぼのでる笑顔と共に
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