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「う″わ″あ~~~~!!!!」
大絶叫が家中に鳴り響く
「ええっ?…何?何?」
目を覚ましたみつお君に
しがみつき、声のした廊下へと行く
電気をパチっと着けると
トイレの前で腰を抜かしている
リョウ君
トイレのドアが開いていたから
中をのぞくと
便器のフタの上に私の部屋にある
ポポちゃん人形が片手を挙げて
座ってた
「きゃぁ~~~!嘘~~!」
みつお君に抱きつき泣いてしまった
みつお君がポポちゃんを掴むと
リョウ君の顔の前に持ってきた
「リョウ君、さっき二階にいったよね
みいを驚かせようとして
置いておいたんじゃない?
それ忘れてトイレに入ったら
人形いたからびっくりしたんでしょ?」
リョウ君はみつお君の顔を見上げ
ると みるみる顔が赤くなった
そうなの?そうなのね?
『ぷっ』
? 肩を震わすみつお君
『クックッ…
アッハッハッハッ』
みつお君の本気の笑いだった
涙を浮かべてお日様みたいに
笑う顔は初めて見た人みたい
だった
胸がきゅっとなり
これは、なんだろうか?
なんて考えてもわかる事でもなくて
まだ爆睡し続けている亜依ちゃん
の隣に滑り込んだら寝てしまった
明日になったらわかるかな
結局、この日が中学2年の夏に
みつお君と過ごした最初で最後の
日となった
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