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「食事はいりません!父にも
言ってください!
明日は学校もありますのでーーー
『ちっ』ーー
とにかく送ってくるので!」
めっちゃくちゃ険しい顔してる
みつお君
「みい、行くよ!」って
手を引っ張られ少し乱暴に
玄関ホール迄来た時―――
「あら~光雄さん、何処に
いらっしゃるの~?」
ド派手な『これからご出勤デスカ?』
という言葉がしっくりくる
40代後半位の迷彩色ギラギラの
オバサンが立ち塞がっていた
「こんばんは!
これから友達を家迄送る所です
すみませんが、失礼します
ごゆっくりして下さいね?」」
爽やか笑顔を これでもか!
と振り撒きみつお君が答えるが
「あら~?お義父様が久しぶりに
日本に帰られて家族が揃うの
だから ご一緒しましょうよ!」
迷彩オバサンは動じない
にこやかに笑いながら
その目が私にピッタリ止まる
一瞬、獣の目に見えてしまった
みつお君にさりげなく隠れながら
「こんばんは あの…お食事時まで
すみません!みつお君の
クラスメートの倉田美依です」
「あら~………
光雄さん、お友達もご一緒
させてもらったら?」
『あら あら』と言い方は丁寧だが
さりげなく挨拶スルーされた?
と感じる自分が嫌で
「ありがとうございます!
せっかくですが…今日は帰ります
みつお君?ここでいいからね!」
と 逃げようとする私に―――
「ご家族には連絡いたしました」
和風美人が威圧感バリバリで
近寄ってきた
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