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ドアを開けると
「何なんだ?あいつは?
ああいう子連れてくるな!光雄!」
『アアイウコ?』
みつお君のお父さんの声に
冷水を浴びせられた気がした
初めて他人からの
自分を否定する言葉だった
ドアを開けると
一気に駆け出した
外はすっかり夜…
暗闇が心地よいと感じたのは
初めてだった
パアッと
車のライトが近づいてきた
私の隣に止まるとユキさんが
降りてきた
「送ります、乗って下さい」
首をフル
今、何か喋ったら泣いてしまう
「今日あなたを『神宮寺家』の
食卓へ招待したのは
光雄さんの事を知って欲しかった
からです」
ユキさんが苦い顔して笑う
「光雄さんは…あの家でいつも
一人ぼっちなんですよ?」
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