第1章

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 次の日、リジーはベッドからふとんを放り投げるようにしてとび起きた。 「いったい何事なの!?」  早朝から聞こえるラッパの音のやかましいことといったら、とんでもない!  しかもそれを吹いているのがからっぽ頭のジャックだから、音もすかすかぷーかぷか。  リジーはそんなラッパの音で目が覚めてごきげんななめもいいところだった。 「うるさいわねぇ。あのカボチャは何をしているの?」  ぶつぶつと言いながらリジーが城の上へつながる階段をのぼっていくと、小さな小部屋に出た。  小部屋には、大きな丸い窓があってその前にラッパを吹いている不格好なカボチャ男がいた。 「リジーいいところに来たね!」  ラッパを吹きながらジャックがふり向いたので、リジーの耳は破裂しそうになった。 「これは何ごとなの!?」  リジーは耳をおさえながら、ラッパの音に負けじと叫んだ。 「お客さんが来ると、ボクはこうして出迎えてあげるんだ。やぁ~いらっしゃい、シュタイン城にはるばるようこそ!ってね。リジー、拍手をくれるかな」 「どうして?」 「あの人、ここに来るの七十七回目なんだ。すごいでしょ。ヤッホー、おめでとー! さぁ、拍手!」  ジャックはラッパを吹きながら、両手を鳴らした。ラッパはジャックの口にめりこんでいる。
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