職場の狂犬王子

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「お前んちみたいに、絵に描いたような平凡な家庭に泊まらされたら、余計胸が痛むだろうが、ああいうときは」 「それはそうだけど……。  まあ、課長もひとりじゃないか。  家には律も居るしね。  ところで、なんで、あんなところ通りかかったの?  狭い通りなのに」  助かったけど、と言うと、蜂谷は前を見たまま、 「迎えに行ったに決まってるだろう」 と言う。 「えっ、なんで?」 と言ったが、蜂谷はもう答えなかった。
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