新学期

5/10
前へ
/10ページ
次へ
葉瑠「お前が泣くワケねぇ」 鉄也「いやいやいや、それはないっしょ!俺だって泣くんだから」 庵「鉄、嘘つくなって」 鉄也「うるせぇ!てめぇはだまってろ!」 庵「何で!?」 鉄也「なんとなく」 庵「なんとなくかよ!」 そこに、去年担任だった速水千里(はやみ ちさと)先生が入ってきた。 速水T「てっつやく~ん」 鉄也「あ、先生。おざま~す」 速水T「さっきさ、すんごい余裕で教室入って行くの見たけど、時間ギリギリだったよね?」 鉄也「あれ?そっすか?でも、間に合ったんならOKじゃないですか~」 速水T「ふ~ん。まぁいいけど。じゃあ皆席について~」 庵「え?今年も先生担任なんですか?」 速水T「え?違う違う。朝だけだよ。朝だけ」 鉄也「良かった~」 速水T「なに、その良かった~って?酷いなぁ~」 鉄也「あれ?声に出てましたか?まいったなぁ(笑)」 速水T「もういいから、早く席に座んなさい」 鉄也「うぃ~っす」 葉瑠「は~い」 刃「俺ここだし」 葉瑠「そうだっけ?」 刃「そうだし!」 葉瑠「へぇ~。ま、いいや」 刃「頭おかしいんじゃねぇのか?お前」 葉瑠「おかしくねぇよ」 それから10分程度、今日の予定について説明を受けた。 速水T「は~い、じゃあ体育館に移動!」 葉瑠「先生~」 速水T「ん?」 葉瑠「結局担任は誰スか?」 速水T「あ~、教えてもいいんだけど。後のお楽しみね」 葉瑠「いや、別に楽しみじゃないですけど」 速水T「まぁいいから、早く体育館行って」 葉瑠「は~い」 それから始業式。 予想どうり、担任は速水T。 去年と変わらず、またつまんねぇ1年になりそうだ。 葉瑠「結局、速水Tじゃん」 刃「つまんねぇ~」 葉瑠「楽しみなのは、修学旅行ぐらいなもんか」 刃「修学旅行?そんなもん行きたくもねぇ。家でゲームしたい」 葉瑠「また格ゲーか?」 刃「お前、格ゲーなめんなよ!」 葉瑠「いや、別になめてねぇし」 刃「フッ、頭おかしい」 葉瑠「でたよ。毎度お馴染の決まり文句」 刃「つ~か、マジ帰りたいんですけど」 葉瑠「帰れ!」 刃「え?帰っていいの。なら、俺は遠慮なく帰るぜ」 葉瑠「駄目だし!」 刃「ハァ?今お前、帰っていいって言っただろうがよ!」 葉瑠「冗談だっつうの!」 刃「はぁ~あ、まったくコイツという男は」 葉瑠「ほら、もうちょいで校長の長話も終りだ」 刃「無駄になげぇし」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加