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朝露がしたたり山の峰から真っ白い朝日がゆっくりとあがり、目を覚ますには丁度いい風が窓から室内に吹き抜け、布団をもぞもぞしながら起き上がる。
『おはよう』
『おはよ~ぉ~ 目玉焼き焼いてぇ~』
『もう焼きましたよ。食べたら着替えて支度して下さい
今日から新しい学校なんですから』
何処か落ち着きのある、男性とも女性とも言える声のあと、生あくび混じりの若い女の子の声が聞こえた。
そしておもむろに木製の椅子に腰掛け、目の前の上に突っ伏しだらだらとしている。
『心配しなくても大丈夫。背中に乗ってひとっ飛びだもん』
『そうですが、本当に大丈夫なんですか?あの様な都会に私の様な大動物が行って』
『大丈夫。ドラゴンだって同じ生き物じゃん
それに人型に化けれれば同伴だってOKだし』
『わかってますが、心配性の私としては胃がキリキリしますね』
木製のワンプレートに朝食を盛り付け、その子に差し出しながらため息を吐く。
『神様に支えるドラゴンなんでしょ』
『過去形ですよ。色々ありまして今はアイカ様のお母様に支える身ですから、それより早く食べて下さい。他の子達も待っておりますから』
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