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この瞬間、もう二度と父に怒鳴られることも、睨まれることも、両親のケンカを見ることも永遠になくなったのだ。
なにより、もう性行為の物音を聞く事もない。
私が居間に行くと、まるでいけ好かない人間が入って来たかのように一瞬睨んでくる父。
珍しく上機嫌に話しかけて来たかと思えば、知り合いのホステスから届いたバースデーカードを自慢するためだった父。
母を私の目の前で拳で殴っていた父。
あんたは普通に話しかけられないのかと思うほど、私にはたいして意味もなく怒鳴ってばかりいた父。
よっぽど、私の事、好きじゃなかったんだな…。
ねぇ、何か、私、悪いことした?
毎日、あなたに怯えながら暮らして来ました。
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