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宦官の横暴に痺れを切らしたのが時の大将軍(軍の最高責任者)であり皇帝の叔父である何進(かしん)だ。
何進も元は低い身分の出身だったが妹が先帝の后になった事で現在の皇帝の叔父となり権力の中枢に入りこんだのだ。
何進は大将軍といっても戦も出来ず、妹の美貌で出世した男に過ぎない、自分の元の身分が低い事も手伝い、いつ皇帝が成長し権力を宦官に取り返されるのかとビクビク怯えていた。
何進にはもう一つ不安要素があった、協皇子の存在である。
協皇子は弁皇子(今の皇帝)の異母兄弟であり関節的には何進の甥にあたる。
しかし弁皇子が地方の役人すら勤まらない程の暗愚であり十歳を過ぎても一人で何も出来ないのに対し協皇子は幼い頃より勉学の才能に恵まれ利発でしかも心根の澄んだ皇帝たりえる風格を備えていた。
当然人々は協皇子を皇帝にと願い宦官も協皇子の後押しをした、しかし何進とも皇太后(何進の妹であり先帝の后であり弁皇子の母)とも血が繋がらない協皇子に後継になる力は無く、この国には暗愚な皇帝が君臨していた。
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