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購買前の廊下に来た時、向こうから、古文漢文の補習を終えたシバが歩いてきていた。
コイツ、背ぇ高いクセに、ズカズカ歩くもんだから、結構目立つ。
暑がりなんだか、シャツは第3ボタンまで開けてるし、だぼだぼのパンツを腰で穿いてトランクス見えるんかってなってて(見たいヤツおらん。)、ウチのガッコでは珍しい、見た目チャラいオトコなん。
あ、チャラいんは見た目だけで、喋ると真面目よ?
シバは遠目でオレとスヅが並んで歩いてるのを見るなり、「ぶはっ」って吹いた。爆笑をこらえてるんか、イヤラしいニヤニヤ笑いで近づいてきた。
「りょーちんーーっっ!
オマエ、素直過ぎて、オレ、ウケるわっっ!!」
大声を掛けてきた。
「ウルサイわっ!!」
「だって、さっきのさっきやろ? オレに言われたの?」
朝練終わりにシバに言われた『オマエ、どうして、スヅの側におらんのん?』っていう、クッサい説教のコトや。
「じゃけ、ウルサイわっっ!!!」
隣りのスヅに聞こえんようシバは、オレの耳元で囁いた。
「で? どうだったん?」
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